福岡管区気象台は22日、鹿児島県・桜島の噴火警報文について今後、「大規模噴火の恐れの有無」を明記して発表すると表明した。今年7月24日に噴火警戒レベルを3(入山規制)から5(避難)に引き上げた際、「発表がわかりにくい」との声が出たことを踏まえ、改善する。
桜島の警戒レベルを4(高齢者等避難)や5にする基準は大きく二つあり、「大規模噴火の発生が切迫し、広域に影響が及ぶ場合」と「通常の噴火が活発化し、一部地域に影響が及ぶ場合」に分かれる。だがこれまでの警報文は字数の制約もあり、二つを明確に区別していなかった。噴石の一つが基準となる2・4キロを超えて飛んだだけの場合も、レベル5に引き上げるルールになっている。
7月のレベル引き上げでは当初から、1914年の「大正噴火」クラスの大規模噴火の恐れはなかったが、地元の鹿児島市には市民から「広域で避難するべきか」といった問い合わせが相次いだ。市議会でも「対象地域がわからず、市民は困惑した」などと議論された。気象台は今後、同様のケースでは「大規模噴火が発生する兆候は認められない」などと警報文に明記する。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル